高野緑
カメラマンのみのりは雑誌編集長の櫛田と不倫を続けていた。ある日、みのりは女流H漫画家あげはの取材に出かけた。彼女は待ち合わせに遅刻したばかりか、無遠慮な態度であげはを怒らせてしまい、編集者の慎一を困らせた。櫛田は取材に失敗した慎一を怒り、創作した記事を出してあげはに新作を描く踏ん切りをつけさせればいいと言った。慎一は言われた通りの原稿を書き始めた。恋人の緑は彼を優しく見守った。みのりは櫛田に抱かれながら、彼との不倫関係に心を揺らした。出来上がったあげはの写真を持ち、慎一のアパートを訪ねると緑が玄関に出た。彼女はみのりの大学のサークルの後輩だった。慎一がみとのりのことを訊くと、緑はあの人は他人を目茶苦茶にする人だと言った。みのりは慎一が書いた原稿をあげはに見せてはと提案し…。