Atsushi Kamijou

　新鮮なビジュアル感覚と魅力的なキャラクターで、1980年代後半に大人気を呼んだ、上絛淳士による同題の青春音楽コミックのOVA化。 　ストリートパンクス界で「帝王」の異名を持つバンド「GASP」。そのリードボーカルのトーイこと藤井冬威は熱唱中、ノリの悪い客に殴りかかる。だがその相手は人気ナンバーワンの若手スター歌手・哀川陽司だった！　一方、トーイの従姉妹でアイドル歌手のヒデロー、本名・森ヶ丘園子はトーイの芸能界入りを画策。イトコ同士ながらトーイに魅かれるヒデローだが、彼の周辺にはトーイのおっかけの不思議少女ニヤが出没していた。だがヒデローとニヤは奇妙な友情を感じ合う。片や哀川陽司はトーイの秘めた実力を確認。彼をライバル視するが。 　原作者の希望でトーイのボーカル表現は行なわない演出が図られたが、作品全体をミュージッククリップ調に仕上げた監督・浜津守の手腕もあって、原作の世界をほぼ順当にOVAに置換。ファンからも好評で迎えられた。