Carlo Gozzi

Christine Goerke has wowed audiences as Turandot, the icy princess at the heart of Puccini’s grand final masterpiece. In this performance from the 2019–20 Live in HD season, Goerke stars alongside tenor Yusif Eyvazov (as Calàf) and soprano Eleonora Buratto (as Liù) in Franco Zeffirelli’s classic staging, which dazzles with its opulent visions of mythic China. Met Music Director Yannick Nézet-Séguin is on the podium, drawing a vivid array of musical colors from the incomparable Met Orchestra and Chorus.

来日を目前にして急逝してしまったテノール、サルヴァトーレ・リチートラの素晴らしい歌が聴ける『トゥーランドット』が、鮮明映像で登場。2010年夏のアレーナ・ディ・ヴェローナでの上演のライヴ収録です。リチートラはデビューして間もなくムーティによってスカラ座で重用され世界的大成功を収めたのでベテランのような気がしますが、1968年生まれ、まさにこれから全盛期を迎えんとしていたところ。惜しんでも惜しみきれない急死です。そのリチートラが近年得意にしていたのが『トゥーランドット』のカラフ。情熱的で力強く、しかも声に甘さがあって人を惹きつける魅力のあるリチートラのカラフは、理想的と言ってよいでしょう。しばしば「パヴァロッティの再来」と言われるリチートラ、しかし有名なアリア『誰も寝てはならない』は、パヴァロッティの豪快な歌いっぷりとはまた違った繊細さも感じられるもの。大喝采に応えてアンコールするリチートラの心意気には、思わず涙がこみ上げて来そうになります。 トゥーランドット役は、今日この役のスペシャリストとして称讃されているマリア・グレギーナ。相変わらずのド迫力な声でアレーナの大空間を満たしています。リューは、ポーランド国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、新国立劇場と三度日本で『オテロ』のデズデーモナを歌って大評判となったグルジアのソプラノ、タマール・イヴェーリ。密度の濃い美声で切々とリューの悲しみを歌い上げています。ティムールはブラジルのバス、ルイス＝オクタヴィオ・ファリア。知名度は低いものの、驚くほど立派な声の持ち主です。 指揮は、ベテランのイタリア・オペラ指揮者として世界中を駆け回っているジュリアーノ・カレッラ。巨大なアレーナでは指揮者の技量が問われますが、野外オペラ公演とは思えないほどしっかりとした音楽にまとめているのはさすが。

A story of court intrigues, love, and betrayal. A vain king is turned into a stag and only true love can save him