Susumu Ôtani

参加作品

居酒屋兆治
山口瞳の小説を降旗康男が映画化。函館で居酒屋「兆治」を営む藤野英治。輝くような青春を送り、挫折と再生を経て現在に至っている。かつての恋人で、今は資産家と一緒になった「さよ」の転落を耳にするが、現在の妻茂子との生活の中で何もできない自分と、振り払えない思いに挟まれていく。周囲の人間はそんな彼に同情し苛立ち、さざなみのような波紋が周囲に広がる。「煮えきらねえ野郎だな。てめえんとこの煮込みと同じだ」と学校の先輩の河原に挑発されても、頭を下げるだけの男。そんな夫を見ながら茂子は、人が人を思うことは誰にも止められないと呟いていた。
駅
Patrolman in Rumoi 1
その日、警察官の英次は雪の降り続く銭函駅ホームで、妻の直子と、4歳になる息子義高に別れを告げた。離婚を承諾した直子は、動き出した汽車の中で、英次に笑って敬礼するが、その目には涙が溢れていた。苛酷な仕事と、オリンピックの射撃選手に選ばれ合宿生活が続いていたことも原因であった。傷心をひきずる中、ある日の検問中、英次の上司・相馬が英次の目前で連続警察官射殺犯“指名22号”・森岡茂に射殺された。中川警視の「お前には日本人全ての期待がわかっている」との言葉に、犯人を追跡したい英次の願いは聞き入れられなかった。テレビが東京オリンピックマラソン競技三位の円谷幸吉の自殺を報じていた。「これ以上走れない……」英次にその気持が痛いほどわかった。
惑星大戦争
Gohten pilot
スターウォーズブームの中製作された、映画「海底軍艦」の宇宙版リメイク。1980年代、世界各地でUFO騒ぎがおき、また電波障害により大混乱が発生した。これを宇宙からの侵略の前兆と捉えた国連宇宙局・宇宙防衛軍 (UNSF) は、宇宙防衛艦の設計建造を滝川正人に依頼、一方で隊員の訓練を開始した。しかし次第にその騒ぎは収まり、滝川は平和な地球には必要ないとして宇宙防衛艦の建造を中止、退任してしまった。 1988年秋、再びUFO騒動と大規模な通信障害が発生。国連宇宙局の三好は宇宙防衛艦「轟天」を完成させる使命を帯び、滝川を説得するため日本に帰還する。滝川は消極的だったが、彼を暗殺しようとした刺客から三好、室井、冬木によって救われる。さらに、宇宙ステーション・テラが「巨大なローマ船」という通信を残して爆発。国防軍は滝川に轟天の建造の再開と乗員の編成を要請する。 敵のUFOヘル・ファイターによって世界各地の大都市と地上の国連軍基地が壊滅状態となる中、滝川は隊員達を再招集、太平洋マウグ島で轟天の完成を急ぐ。侵入した工作員の妨害も排除しつつ轟天は完成、地球上を飛び回っていたヘル・ファイターを全滅させ、侵略軍の前線基地がある金星へと進撃を開始する。しかしその途中、三笠の遺体に扮して侵入した敵兵によって滝川の娘・ジュンが拉致されてしまう。三好は冬木達とともに、敵艦の心臓部爆破とジュンの救出のため大魔艦に潜入する。