Tomoko Machida

アルバイトで爆破テロの手伝いをしているリコ、ユキ、リンダ、カメイの4人に、新たにＫという男が加わった。Ｋは信念もなくテロを続ける4人に苛立ちをぶちまける。そんなＫを見るリコは、この男が自分を捨て去った元恋人であると確信していった。だがＫは素知らぬ顔。リコはＫの殺害をカメイに持ちかけ、乳幼児突然死症候群の誘発物質・ＳＩＤＳが入った注射器を手渡した。カメイはＫにＳＩＤＳを注入するが、返り討ちに遭って殺されてしまう。やがてＫの体にもＳＩＤＳが回り始め、その意識は遠のいていった。リコは死にかけたＫの体を処理していく。ユキとリンダは、爆破装置の入ったケーキの箱とＫの死体を連れているリコを見つける。ふたりはリコを捕獲し、カメイの遺体捜索にかかるが、死体は見つからなかった。リコは、この世界は自分が死の間際に見ている走馬灯のうち57回目の回想であり、ユキもリンダも10月8日の爆弾テロで死んでしまっている人間だと語る。リコがユキの腹を裂いてもユキは死ななかった。リコは、走馬灯の中で自分の物語を紡ぎ続ける。リコとＫの初めてのデート。無人の線路をふたりは歩き、その終点から発つ飛行船に乗ってＳＩＤＳをばらまくのだ。だがこのＫもまた、回想の中で己の物語を紡ぎ始めていた。彼にとっては、恋人はあの10月8日の爆弾テロですでに死んでしまった人間だ。Ｋは彼女に渡すためのケーキの箱を持ったまま歩き続ける。こうして5人は自分たちの物語を求め始め、それぞれが何度も死の記憶をなぞり続けた。

This independent film follows the actions and inner thoughts of four unusual individuals as they go about their lives in Tokyo, occasionally meeting up with one another. Their thoughts tend to focus on questions of death, existence, and the conflict of society against the individual. All of the action is performed silently, with narration dubbed over.