Line Producer
好きなモノに囲まれ、自由気ままな独身生活を謳歌するプログラマーのパウル。5年前に開発した人工知能搭載アプリ「NANA」との甘い生活に心は満たされ、パウルにとってNANAは大切な存在になっていた。幼い頃からの親友で共同経営者のトニーは、デジタルに依存しているパウルを心配しつつも、自身の外見を磨くことに余念がない。 NANAをアメリカのIT実業家に売り込むプレゼンで、人を幸せにするために作ったと説明するパウルに対し、トニーは金儲けが真の目的であると主張する。結果400万ユーロ(約4.9億円)で買い取ってもらえることになり、従業員と共に祝杯をあげるトニー。しかしNANAで金儲けをしようとしていたことが許せないパウルは、トニーにある勝負を持ちかける。それは、持ち物すべてを倉庫に預け、裸一貫で所持金ゼロの状態から1日1つずつ必要なモノを取り戻し100日間生活する、とんでもない勝負だった。
パウルとトニーの100日間のバトル初日。2人は極寒のベルリンの街を裸で駆け抜け、全所持品が預けられた倉庫に向かう。たどり着いた倉庫で悩み抜いた末に、パウルはコート、トニーは寝袋を一番に選ぶ。あくる日、再び倉庫に来た2人の前に現れたのは、ゴージャスな衣装を着こなす魅力的な女性・ルーシー。パウルが彼女に目を奪われている中、トニーは彼女を我先にとデートに誘う。 身勝手過ぎるトニーに対し、次第に不信感が募り始めるパウル。トニーの策略によりNANAの買収金額が大幅にプラスされるも、相談なしに話を進められたことでさらに不信感が増していく。そしてある日、祖母の見舞いのために病院を訪れたパウルは、偶然ルーシーに出会い、彼女のある秘密を知ってしまう。そのことが原因で忽然と姿を消したルーシー。しかし、パウルの嫉妬によりルーシーを失ったと考えたトニーはパウルを殴り、ついに2人は仲違いをしてしまうのだった。 果たして、パウルとトニーは関係を取り戻すことができるのか。そして100日目を迎えた彼らが選んだ、本当に大切なモノとは…?