Gilberte Terbois

参加作品

田舎司祭の日記
Mrs. Dumouchel
孤高の映画詩人ブレッソンの表現が精神の極みへと向って行く姿勢は、このごく初期の作品にも端的に見られる。それは悩み深き若い司祭を主人公にしているという表層からでなく、その懊悩を突き放すように客体化する、怜悧なまでの映像の力によって痛感させられるのだ。田舎司祭を取り巻く人々の聖と俗に揺れる姿が、彼の信仰にどう関わり、彼が自らどのような答えを出して行くかが、正に日記を綴る描写を挿し挟みながらスケッチされて行くが、彼は次第に懐疑的にならざるをえなくなり、健康をも害してしまう。ブレッソンのどの映画を見てもそうだが、描写の余りの潔癖さに、他のイメージに置き換えながら(詰まり自分流の翻訳をしつつ)見たくなるほど、純度の高い映画だ。 <allcinema>
罪の天使たち
「抵抗 死刑囚の手記より」「ラルジャン」などで知られるフランスの巨匠ロベール・ブレッソンの伝説的な長編デビュー作。刑務所で服役を終えた女性たちを多く修道女として迎え入れているドミニコ会女子修道院。そこに、信仰心に篤いブルジョワの無垢な娘アンヌ=マリーが自ら進んでやって来て修道女となる。やがてアンヌ=マリーは、刑務所でテレーズという反抗的な若い娘と出会う。彼女を修道院に迎え入れ、魂の救済をしてあげようと決意するアンヌ=マリーだったが…。 <allcinema>