Screenplay
阿久根純一が開設した探偵事務所に最初に訪れたのは夏木瑛子という看護婦だった。数日前に姿を消した姉、伸子を探して欲しいという依頼だった。伸子は新宿のクラブに勤めていたが、事件数日前からヤクザ風の男に自室のアパートに監禁されていたらしい。阿久根は伸子の男関係から捜査を開始し、クラブの支配人である篠村の元を訪れた。篠村は裏で大量の麻薬を動かしいたうえに、麻薬中毒の伸子と深い関係にあった。監禁について問い詰めると、麻薬を断って伸子を更生させるためだったという。篠村からの情報を頼りに捜査を進めていくと、伸子は父の遺産一千万円を手にしていたことがわかった。それは異父姉妹の瑛子も初耳の驚くべき情報だった。一千万円が怪しいと睨んだ阿久根は、秘書の瑠理と共に事件当日の状況を徹底的に洗い出していく。