Mitsutoshi Tanaka

Mitsutoshi Tanaka

出生 : 1958-09-24, Urakawa, Hokkaido

略歴

1958年9月24日生まれ、北海道出身。電通映画社(現在電通テック)、テレビマンユニオンCMを経て、1984年 株式会社クリエイターズユニオンを設立。CMディレクターとして数多くの作品を手がけ、ACC賞、日本放送連盟賞に入賞。企業PRでは産業映画コンクール・グランプリを受賞している。また、ACC地域テレビCMファイナリストを「ダイドードリンコ企業CM・白い自販機編60秒」で受賞。その他にもプロモーション・ビデオなど幅広いジャンルの映像作品がある。そして2001年、石ノ森章太郎原作の「 化粧師 」を劇場用映画として初監督し、長年の夢のデビューを果たす。この映画は第14回東京国際映画祭のコンペ部門に出品され、最優秀脚本賞を受賞。2002年の正月映画第2弾として一般公開され好評を博し、上海国際映画祭でも招待作品として上映される。2003年には映画監督第2作目として、さだまさし原作のベストセラー小説の映画化作品「 精霊流し 」を完成させ、この年のお正月映画として全国ロードショー公開され、日本映画復興賞・奨励賞を受賞した。第3作目監督作品として、2009年9月、東映系全国ロードショーにて「 火天の城 」公開。この「火天の城 」は歴史的主要人物ではなく裏方に焦点を当てた物語として、新しい時代劇映画として高い評価を得た。2013年12月東映系公開の「利休にたずねよ」は、第37回モントリオール世界映画祭最優秀芸術貢献賞、第37回日本アカデミー賞 最優秀美術賞、優秀作品賞など9部門受賞。2014年4月東映系公開の「サクラサク」は、さだまさしが原作。都会の崩壊寸前の家族が、認知症になりかけている父親の記憶をたどって旅に出るロードムービー。第38回モントリオール世界 映画祭・招待作品、第1回アジア国際映画祭にて、最優秀監督賞、最優秀女優賞、最優秀映画音楽賞を獲得。2015年12月5日東映系公開の「海難1890」は日本とトルコの合作で、和歌山県串本町沖の海難事故と、95年後のテヘランでの日本人救出という二つのエピソードを基にした感動の物語。第39回日本アカデミー賞にて、優秀監督賞を初め、優秀作品賞など10部門で受賞。美術と録音部門は最優秀賞を獲得。VFX-JAPANアワード2017にて、優秀劇場公開実写映画賞を受賞。最新作「天外者(てんがらもん)」は三浦春馬が主演を務め、近代日本経済の基礎を構築し称された偉人 五代友厚の人生を描いた歴史群像劇。2020年12月、全国ロードショー。第94回キネマ旬報ベスト・テンにて、読者選出日本映画ベスト・テン1位、読者選出日本映画監督賞を受賞し、第13回東京新聞映画賞を受賞した。

プロフィール写真

Mitsutoshi Tanaka

参加作品

天外者
Director
江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける― 五代才助(後の友厚、三浦春馬)と坂本龍馬(三浦翔平)。二人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える二人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か―。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる(森川葵)と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らと志を共にするのであった―
海難1890
Director
日本・トルコ合作映画。壮大なスケールで贈る真実の物語。二つのエピソードで構成。1890年、和歌山県串本町沖、トルコの親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が座礁して大破、海に投げ出された乗組員500名以上が暴風雨で命を落とす。そうした過酷な状況下で、地元住民が懸命の救援活動に乗り出す。それから時を経たイラン・イラク戦争中の1985年、日本政府は危機的状況を理由にイラン在留邦人の救出を断念。テヘランに残された邦人は300名以上。そんな中、トルコ政府は彼らのためにある行動を取る。国境を越えた真の友情を描く感動作。第39回日本アカデミー賞において、優秀作品賞と優秀監督賞をはじめとする10部門で優秀賞を受賞。美術と録音部門は最優秀賞を獲得。
サクラサク
Director
妻子を顧みず仕事に打ち込んできた会社員の俊介は、妻との仲も修復が難しいほどに冷え切っていた。次第に息子や娘との関係もぎくしゃくし、一家は崩壊寸前に思えた。そんな中、同居する父親が認知症になり、俊介はそれまでバラバラだった家族を取り戻そうとある提案を持ち掛ける。
利休にたずねよ
Director
天正19年。かつては織田信長に茶頭として仕え、彼亡き後は豊臣秀吉の庇護の下、茶の湯を芸術の域にまで高めて“茶聖”とまでうたわれた千利休が、秀吉によって切腹を命じられ、人生最後の日を迎えようとしていた。妻の宗恩から、自分のほかにずっと想う人がいたのではないかと問われ、利休の脳裏にかつての遠い記憶がよみがえる。それは、若き日の彼が出会った、高麗出身の美しい女性との秘められたはかない恋の思い出だった。
火天の城
Director
時に1575年(天正3年)、長篠の戦いで甲斐の武田勢を破った織田信長は、翌1576年、その天下統一事業を象徴するかのごとき巨城を、琵琶湖を臨む安土の地に建築することを決意。設計及び現場の総棟梁として、熱田の宮大工・岡部又右衛門を総棟梁に任命する。「安土の山をまるごとひとつ、三年で城にせよ。」信長から直々の厳命を受け、後に行われた指図(図面)争いにおいても、金閣寺を建立した京の池上家、奈良の大仏殿建造を担った中井一門を破った又右衛門は、妻・田鶴や娘・凛、門下の大工たちの支えを得ながら、徐々に築城を進めていく。しかし、巨大な城を支えるためにはその主柱(大通し柱)に、これまでになく巨大な檜が必要であった。理想の木材は木曽上松にあると踏んだ又右衛門は、意を決して信長の敵方・武田勝頼の領国に危険を顧みず分け入っていく。一方、安土の作事場では新たな戦乱の暗雲が立ちこめ、又右衛門の帰還を待つ大工たちに戦地への出立を余儀なくさせる。
精霊流し
Director
A young boy, Masahiko Sakurai, grows up in Nagasaki where he sees the clear blue ocean everyday. His mother wants him to be a violinist. To make her dream come true, Masahiko goes to Tokyo to learn the violin, and stays with his aunt, Setsuko, in Kamakura near Tokyo. Director Mitsutoshi Tanaka's adaptation of Masashi Sada's novel of the same name received the 21st Japanese Cinema Reconstruction and Promotion Award and the 46th Blue Ribbon Award for Best Supporting Actor.
化粧師 KEWAISHI
Director
大正初め、東京の下町に一人の化粧師がいた。その名は小三馬。時代はあたかも女性の夜明け。さまざまな分野で女性の社会的自立が高まりを見せ始めていた。しかし、化粧は未だ一部の限られた女性たちのものだった。小三馬は抜群の技術を持つカリスマ化粧師。華やかな女性たちに囲まれて暮らす小三馬に、化粧には縁のない天麩羅屋の娘、青野純江は憧れを抱いていた。意を決して弟子入りを志願した純江に対し、小三馬はそっ気ない。一方で、呉服屋の下働きをする文盲の時子が字を覚えようとした時、力になってあげる小三馬。そんな小三馬にはあるひとつの秘密があった。