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奥薗晶(有村架純)は急死した夫の連れ子を伴って、夫の故郷・鹿児島で鉄道の運転士をしている義父・節夫(國村隼)を訪ねる。節夫は、長い間顔を合わせていなかった息子の死、初めて会う嫁、そして孫の存在に困惑するが、行くあてがないという二人を家に住まわせることにする。生活のため仕事を探す晶は、亡き夫の夢でもあった鉄道運転士の試験を受ける。
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仕事もプライベートも行き詰まっているOLさやかが帰宅すると、マンションの前で倒れている男・樹を見つけ、自室に招き入れてしまう。部屋に居つくことになった樹は料理上手で、家事全般を担当することを条件に奇妙な同居生活が始まる。草花に詳しく野草を使った料理を作ってくれる彼との日々は楽しく、さやかは次第に惹かれていく。
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“小森”は東北のとある村の中の小さな集落。いち子(橋本愛)は、一度街に出て男の人と暮らしてみたものの、自分の居所を見つけられずに、1人でここに戻ってきた。“言葉はあてにならないけど、わたしの体が感じたことなら信じられる”と、何事も自分でやってみないと気が済まない性格のいち子は、稲を育て、畑仕事をし、周りの野山で採った季節の食材を料理して食事を取る毎日を過ごしている。そんな静かなある日、彼女の元に1通の手紙が届く。それは、5年前の雪の日に突然失踪した母・福子(桐島かれん)からだった。甘酒とカボチャを使って作った3色ケーキ、子供の頃から大好きな出来立てアツアツの納豆もち、ふきのとうでつくるばっけ味噌……。母のレシピを料理しながら思う。“私は母さんにとって本当に家族だったろうか……。”今までの自分、そしてこれからの自分を思い、心が揺れ始める。親友キッコ(松岡茉優)との小さな口げんかでは、“私は、ちゃんと向き合えなくて、それで小森に帰ってきたんだな……”と落ち込む。さらに、小森のこれからを真剣に考えるユウ太(三浦貴大)からは、“いち子ちゃんは1人で一生懸命やっててすごいなと思うけど、本当は逃げてるんじゃないの”と指摘され、言葉を返せない。長かった冬も終わりに近づき、雪解けが進んできた。少しづつ畑の準備を進めてきたものの、いち子は春一番で植えるジャガイモを、今年は植えるかどうか迷っていた。来年の冬、ここにはいないかもしれないから……。自分の本当の居場所を探すいち子が、春の訪れと共に出した答えとは……。
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都会に出たものの馴染めないでいたいち子(橋本愛)は、故郷である東北地方の小さな集落・小森に戻ってくる。山に囲まれた小森の周辺にはスーパーやコンビニはないため、畑で農作物を作ったり、野山で季節のものを採ってきたりして、自給自足に近い生活をしなければならない。山の恵みを使って、夏にはグミジャムや岩魚の塩焼き、秋はくるみごはんや栗の渋皮煮などを作るいち子。もちろん自然には厳しさもある。季節の移ろいを感じ、ふと立ち止まって自分自身と向き合いながら、いち子はおいしいものを食べて次の一歩を踏み出す勇気を得ていく。