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映画
映画人
Kinji Omino
出生 : 1936-01-12, Tokyo, Tokyo Prefecture, Japan
参加作品
疑惑
「砂の器」の名コンビである松本清張(原作・脚色)と野村芳太郎監督のコンビによる、推理サスペンス・ドラマ。桃井かおりと岩下志麻を主役に迎え、自動車事故で死亡した富山の財閥と、その夫人に着せられた保険金殺人の疑惑を辣腕女弁護士が解明してみせる。富豪の後妻に桃井かおりが扮し、その独特のエロキューションや、悪女と呼ばれる女のふてぶてしさ、可愛らしさを見事に表現。対する女弁護士には岩下志麻が扮し、終始毅然とした“理性の女”ぶりを発揮。そのクールな表情は、時としてホラー映画さながらの冷徹さを見せるほど。 この“理と情”のシンボルとも言えるふたりの女を、野村監督の演出は見事な対比で描いて見せ、事件の概要をも彼女らの言動を通して観客がすんなり理解出来るあたりの手腕はさすが。また桃井の後妻は過去に関する描写にウエイトを置いている一方、岩下の弁護士は離婚歴があり、夫側にいる娘とのやりとりを通してしか、「なぜ、彼女がそういう女になったか?」について言及していない、この描きわけが面白い。観客としては当然、桃井の悪女のほうに感情移入しがちなのだが、その彼女の窮状を救うのが、岩下の冷静な判断力と推理であるあたりの皮肉とカタルシスが、爽快な後味を与えている。ただし判決確定後、ふたりの女が交わす本音のやりとりは、両女優の演技合戦という意味も含めて、世の男性諸氏を恐怖のどん底にたたき落とすほどの壮絶さ。ご注意を。
ブルークリスマス
国営放送の報道部員・南は、京都で開催された国際科学者会議でUFOの実在を訴えた直後に失踪した兵藤博士の行方を追ううちに、世界各地にUFOが頻繁に現われ、それと遭遇した人間の血が青く変質する事実を知る。南はその事実を報道しようとするが、放送局に政府の圧力がかかって頓挫せざるを得なった上に左遷させられる。青い血の人間が世界中で急激に増加する事実を各国の政府が隠匿する裏には、異星人への疑いに不安を膨れ上がらせた主要国指導部による陰惨極まりない謀略が隠されていた。世界規模で人権の一切を否定された青い血の人々に降りかかる惨劇の数々。そしてそれは悲劇への道でもあった。
皇帝のいない八月
岩手で不審なトラックを追跡したパトカーが銃撃される事件が発生。陸上自衛隊の警務部長・江見は、内閣調査室の利倉とともに捜査を進め、一部の自衛隊員によるクーデター計画《皇帝のいない八月》の存在を知る。同じころ、かつて江見の部下だった藤崎はクーデターに加わる一部隊を率い、博多発東京行きの特急さくら号を乗っ取る。だが政府による鎮圧作戦が始まり、藤崎の隊は孤立。藤崎は最後の手段で乗客たちを殺すと脅す。
四谷怪談
Okuda Shozaburo
The ghost of a samurai's wife takes revenge on her husband.
怪談
(segment "Miminashi Hôichi no hanashi") (uncredited)
「黒髪」:妻を捨て、京都から遠い任地へと赴いた武士。そこで彼は、良い家柄の娘と結婚するが、彼女は冷酷な女で、男は今さら、別れた妻のことを思い出すのだった。やがて任期を終え、京都に戻った彼は最初の妻と再会するが…。「雪女」:きこりの巳之吉は、森へ薪を採りに入ったところで吹雪に遭い、山小屋に閉じ込められるはめに。その晩彼は、雪女の姿を目の当たりにし…。ほかに「耳無し抱一の話」「茶碗の中」の計4編。